文学研究科

Graduate School of Literature

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

文学研究科では、人文学分野での探究を通して、自律的に学ぶ能力と高度に専門的な知識・技術を身に付け、社会貢献と文化の興隆に寄与できる人材の養成を目指しています。そのため、次のような学生を求めています。

  1. 日本の文学・歴史・文化に興味を持ち、研究・実践などを行いたい人。
  2. 書道文化に興味を持ち、書の実技の研鑽や書道文化の研究などを行いたい人。
  3. 英語に関する力を高めるとともに、言語、文化・文学、教育について研究を行いたい人。

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

文学研究科では、人材養成の目的を達成するため、次の方針でカリキュラムを編成します。

  1. 日本及び世界の言語・文化・文学・書道・歴史・教育を中心として、必要な専門知識や技能を身に付けるとともにそれを実践的に活用する科目を設け、各自の課題に応じて深く掘り下げることができます。
  2. 関連するいくつかの専攻分野にまたがる科目や、複数教員によるオムニバス方式の科目も設け、学際的な視点で幅広い知識や技能・思想を学ぶことができます。
  3. 学修の成果を、論文・作品によって多面的に評価する。後にそれを学会発表・出版・展覧等で社会に発信することができます。

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

文学研究科では日本及び世界の言語・文学・文化・書道・歴史・教育を中心に、各自の課題を広い視野で積極的に研究して高度な知識や技能を身に付け、それを社会で活用する能力を修得した者に学位を授与します。

日本文学・書道文化専攻:「日本文学分野」と「書道文化分野」を有機的に融合させた特色ある専攻。
国際文化専攻:「国際文化・文学」「英語コミュニケーション」「語学教育」の3コースを設置。

2専攻とも、当該分野における奥深い学識と高度の研究能力を持つ専門職業人の育成を目指しています。

文学研究科.jpg
文学研究科 パンフレット

授与される学位:修士(文学)

30単位以上修得のうえ、修士論文(または論文に代わる作品などの成果)の審査及び最終試験に合格すると「修士(文学)」の学位が授与されます。カリキュラムは、必要な授業単位を1年次に修得すれば、2年次には修士論文にじっくり取り組むことができるよう編成されています。

取得可能な免許

中学校・高等学校教諭一種免許状を有したうえで、大学院で所定の単位を取得することが前提です。

日本文学・書道文化専攻
  • 高等学校教諭専修免許状(国語・書道)
  • 中学校教諭専修免許状(国語)
国際文化専攻
  • 高等学校教諭専修免許状(英語)
  • 中学校教諭専修免許状(英語)

日本文学・書道文化専攻(修士課程)

授業イメージ

人間を見つめ、智を伝承するために

グローバル化・情報化の進展が目ざましい現代において、さまざまな日本の文化や文学・文芸作品等が世界各国に紹介されています。それらは、ただ認知されるだけでなく多くの作品が称賛を浴びる存在となっています。そこで、「日本文学」と「書道文化」という2つの分野を有機的に融合させた「日本文学・書道文化専攻」では、このような時代に合わせ、日本文学や日本語について歴史学・民俗学・心理学など他の領域の手法や視点を取り入れた研究を行うことで、これまでの枠組みを超えた新たなパラダイムから多面的に『人間』の諸問題を考察していきます。そして、「書は人なり」に立ち戻り、書の原点である技能や技法だけでなく、その素材となる語句や詩文への意識や関心を喚起させ書道文化に関する研究を深化させるとともに、国際言語としての英語を学ぶことにより我が国独自の『書』の文化を国際社会へと発信していきます。(国際文化専攻の科目も10単位まで修了単位とすることが可能)。

授業科目一覧

必修科目

特別演習Ⅰ~Ⅳ

選択科目(国際文化専攻の科目も10単位まで修了単位に含めることができます。)
日本文学分野

古代文学特論A・B、中世文学特論A・B、近世文学特論A・B、国語教育特論、近代文学特論A・B、日本語学特論A・B、文芸創作・評論特論、戦国時代史特論、中世・近世史特論

書道文化分野

書道芸術学特論、書道史特論(中国)、書道史特論(日本・朝鮮)、漢字書法特論A・B、かな書法特論ⅠA・ⅠB、かな書法特論ⅡA・ⅡB、調和体書法特論、篆刻法特論、書写教育特論、書道教育特論、書道生涯学習特論、デザイン書道特論、文房四宝研究

共通 ※共通科目は、文学研究所独自の特徴的な科目です。文学研究科の他専攻の学生も受講可能です。

日本文学と書特論、日本語学と書特論、中国文学と書特論、東洋文化と書特論、文字学特論、美学・美術史特論

国際文化専攻(修士課程)

授業イメージ

異文化を理解し、国際社会に貢献できる人に

急激な国際化とともに異文化が交錯し、もはや異文化の相互連携と理解なしには民族紛争や環境問題・複雑化する社会問題に対応することができません。国際文化専攻では、英語と英語文化に精通し、異文化間の交流と平和共存のために、地域社会及び国際社会に貢献できる人材を育成します。さらに、翻訳や教材作成など特定の課題に特化した研究活動を推進しており、分野に応じた幅広い研究が可能な環境です。

国際文化・文学コース

多様化する世界や人を見つめる柔らかな心

様々な国の文化や文学をグローバルな視点で捉えることができる感性や知識を持ち、客観的・論理的に考えることができる人材を養成します。

英語コミュニケーションコース

国際社会に貢献できる英語力

国際言語としての英語を深く理解し、グローバル化・情報化が進む社会で役立つ英語の運用能力を備えた人材を養成します。

語学教育コース

〈ことば〉を教える喜びと確かな授業実践力

小学校・中学校・高校で英語を教えたり、外国人に日本語を教えたりするときに、背景となる教育理論を正しく理解し、教材作成や授業運営などに必要な具体的知識と、実践的英語力を持つ人を養成します。

Pick Up
「語学教育コース」では、長期履修制度を利用して学部の授業も受けながら日本語教員を目指すことも可能です。詳細はお問い合わせください。

授業科目一

必修科目

特別演習Ⅰ~Ⅳ

選択科目(日本文学・書道文化専攻の科目も10単位まで修了単位に含めることができます。)
国際文化・文学コース(文化・文学分野)

西洋思想特論(※)、国際文化特論(※)、ジェンダー特論、英語圏文学研究Ⅰ(詩とドラマ)、英語圏文学研究Ⅱ(フィクション)、英語圏文学研究Ⅲ(文学とメディア)(※)、英語圏文学研究Ⅳ(児童文学)、比較文学・文化特論(※)
※の科目は、文学研究所独自の特徴的な科目です。文学研究科の他専攻の学生も受講可能です。

英語コミュニケーションコース(言語・コミュニケーション分野)

英語学研究Ⅰ~Ⅲ、英語音声学特論、Oral CommunicationⅠ~Ⅱ、異文化間コミュニケーション特論

語学教育コース(語学教育分野)

日本語教育基礎研究、日本語教育授業研究、日本語教育教材研究、小学校英語教育基礎研究、小学校英語授業研究、小学校英語教材研究、英語教育基礎研究、英語教育授業研究、英語教育教材研究

研究科長からのメッセージ

「文」の力の神秘を知ることーそれは新たなステージへのチケット

大学への進学率が高くなるにつれて、社会から大学へは、教養や就業力を高めることも期待されるようになり、専門的な授業は減る傾向にあります。そして学問への更なる熱意のある、幅広い年代の学生のために、大学院の存在意識が高まっています。
本研究科には日本文学・書道文化専攻、国際文化専攻の2専攻があり、夕方から夜間の授業が中心なので、昼間には仕事をしながら学んでいる方もいます。少人数で、授業における自由な討論やマンツーマン指導により、豊かで密度の濃い研究生活を送ることができます。
「文」は、人間の頭の中の複雑なイメージを一定の形で時空を超えて多くの人に伝えることができ、スタイルを変化させることで感性まで表現します。民族・国家によって形式を変え、思想や歴史を内包しながら学問全体を支えています。「文明」の本質である「文」の力を学びとるのが「文学」です。
もう一歩だけ学問を進めることで、各自のテーマに関連した「文」の神秘の力の一端を知ることができた時、目の前の霧がぱっと晴れて、人生の新たなステージが広がる感覚を味わうことでしょう。それは、人生をさらに深く豊かにし、活躍の可能性を高めるためのチケットだともいえます。

文学研究科長
太田 剛

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