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人間生活科学科 上岡義典教授の著書「発達障がい・発達凸凹と不登校・学級不適応 ~その理解と対応~」が刊行されます
2025年08月01日ニュース&トピックス

四国大学 生活科学部 人間生活科学科の上岡義典教授の著書が刊行されます。
詳細は以下の通りです。
書籍情報
タイトル | 発達障がい・発達凸凹と不登校・学級不適応 ~その理解と対応~ |
出版社 | 株式会社かもがわ出版 |
発売日 | 9月初旬 |
定価 | 1,980円(本体1,800円+税10%) |
著者 上岡義典教授のコメント
このたび『発達障がい・発達凸凹と不登校・学級不適応 ~その理解と対応~』を上梓する運びとなりました。本書は、長年にわたり「発達障がいの二次的問題研究会」でご一緒させていただいた川場哲也先生との共著です。
現在、不登校の児童生徒数は、小・中学校だけでも35万人を超え、高等学校まで含めると41万人を上回る状況となっています。こうした不登校の増加に伴い、その背景や原因、状態像は一層複雑化してきています。なかでも、発達障がいや発達凸凹が何らかの要因となって学級不適応や不登校に至っているケースは、控えめに見積もっても全体の2~3割程度にのぼると推察されます。
こうした現状を踏まえ、本書の第1部では「不登校の現状と対応の課題」を取り上げています。あわせて、近年では大学における学生支援の現場でも関心が高まっている「大学生の不登校」についても簡潔に触れています。続く第2部では、まず定型発達の児童・生徒の不登校の理解と対応について述べたうえで、発達障がいや発達凸凹のある児童・生徒の不登校について、実態の把握に基づいた理解や支援の在り方を、典型的な事例を交えて示しています。発達特性のある子どもたちの不登校対応には、一般的な対応とは異なる配慮が求められることが少なくありません。
また、不登校対応においては、学校内外の機関による相談や支援を受けた児童・生徒の割合が年々低下していることも大きな課題です。「専門機関や学校外の社会資源に繋がることができれば、問題の半分以上は解決したも同然である」といった声もありますが、現実には、対人支援や社会資源のネットワークにつながること自体が困難な状況にあり、当事者や現場の支援者が大きな困難を抱えています。
こうした課題意識のもと、本書では、不登校児童・生徒の「こころ模様」をいかにアセスメントし、理解していくか、また、適切な支援ネットワークへとどのように繋げていくかについて、不登校の予防という観点も含めて、具体的に提案していますので、この分野に関心のある皆様にご一読いただけましたら幸いです。