大学改革ビジョン2023

大学改革ビジョン2023 学生にとって魅力ある大学とはなにか

はじめに

独自性と特長を備えた
新たな四国大学像を形成し
個性輝く無比の存在感を示す
学園を目指す。

 本法人では、学園に高等教育機関を設置して50周年の節目となる2011年度を「改革元年」と位置付け、学園が永年にわたって培ってきた「面倒見のよい大学」という伝統と評価をさらに高め、将来に向かって充実・発展するための5カ年にわたる中期計画として「大学改革ビジョン2011」を策定・実施し、大学全体の学生確保や教育改革、学生満足度及び就職率の向上等の成果を上げた。2017年度からは、「大学改革ビジョン2011」を引き継ぐものとして第2期中期計画「大学改革ビジョン2017」を策定し、個性輝く地方の私学として存在感のある学園となることを目指して、2021年度までの5カ年にわたり、全学を挙げた取組を実施した。

 一方、AIの急速な進歩や超スマート社会(Society5.0)の到来、加えて、新型コロナウイルスの感染拡大や世界情勢の悪化など、社会は急激なスピードで変化を遂げるとともに、ますます予測困難な時代を迎えている。また、少子化、特に大学運営に直結する18歳人口は、現在の112万人から2040年には、約88万人に減少すると推計され、高等教育機関を取り巻く環境は一層厳しさを増している。
 我々は、この地方私学における淘汰の時代を生き抜くために、地域社会からの期待に応え、信頼を得て、学生・園児・保護者から選ばれる存在にならなければならない。そのためには、改革を継続し、社会の大きな変化や国の高等教育政策等に的確かつ迅速に対応するとともに、これまでの歴史と伝統を活かしながら自己変革を遂げ、独自性と特長を備えた新たな四国大学像の形成を図る必要がある。

 このため、本法人では、これまでの2期にわたる改革の成果と経験を基盤とし、諸課題を踏まえたうえで、これまでの計画をより充実・深化・発展させた第3期中期計画となる「大学改革ビジョン2023」を行うことを決定した。当該計画は、計画期間を2023年度から2027年度の5カ年とし、中間年(2025年)には、学園創立100周年を迎える。「大学改革ビジョン2017」の実施により顕在化した課題に取り組むと同時に、近年の社会変化に伴う新たな課題である学習支援システムの高度化や大学業務のDX化、四国大学サステナブル宣言を中心とするSDGsへの全学的対応及び学園創立100周年記念事業の推進等について、鋭意取り組むこととする。

「大学改革ビジョン2023」の実施

(1)学校法人四国大学ビジョン

 学校法人四国大学では、2013年3月の理事会において本学の将来像として「学校法人四国大学ビジョン」(以下「四国大学ビジョン」という。)を決定した。
 四国大学ビジョンは、全ての教職員の共通理解の下に、将来実現したい大学像として次の4つのビジョンを掲げ、本学の建学の精神「全人的自立」の実現に努めることとするものである。

学校法人四国大学ビジョン

四国大学は、全教職員共通理解の下に、将来実現したい大学像として、次の4つの四国大学ビジョンを掲げ、建学の精神「全人的自立」の実現に努める。

  1. 多様な個性を備えた学生が集い、『活気にあふれる大学』
  2. 学生自らが成長を実感できる、『組織力・教育力ある大学』
  3. 社会で逞しく行動できる力を育み、『活躍する場につなぐ大学』
  4. 地域社会と連携し世界と繋がる、『交流する大学』

 この四国大学ビジョンは、「大学改革ビジョン2011」の計画期間中に決定しており、このビジョンを踏まえて、四国大学経営戦略を策定し、実行してきた。
第3期中期計画となる「大学改革ビジョン2023」においても、四国大学ビジョンの実現に向けて、大学改革を推進することとするが、現在の大学を取り巻く環境は、少子化や地域の経済環境の影響から年々厳しくなっており、今後もその傾向は強まることが予測される。
 さらに近年、学生のニーズも多様化しており、学修支援、学生生活支援及びキャリア教育支援においては、ダイバーシティの概念を念頭にきめ細かい支援を行い、学生の満足度を向上させることが求められている。このような状況の中で、今後本学が将来に向かって永続的に発展していくためには、魅力ある教育研究活動を実施し、社会からの信頼と評価を得て学生確保を図り、安定した経営基盤を確立することが不可欠である。そのためには、本学が有する人的・物的資源を十分に活用し、「大学改革ビジョン2023」に取り組むことが必要である。

(2)大学改革の基本方針と5つの目標

 「大学改革ビジョン2017」(以下、本項及び次項において「前計画」という。)は、一定の成果を収めて終了したが、本学を取り巻く環境は依然として厳しく、本学が持続的発展を遂げるためには、これまでの成果を踏まえ、社会や環境の変化に対応する新しい取組が必要となる。
 このため本法人理事会では、2022年5月に前計画を引き継ぐものとして、2023年度から2027年度までの5カ年計画として第3期中期計画「大学改革ビジョン2023」(以下、本項及び次項において「新計画」という。)を策定することを決議し、新計画の基本方針、目標及び重点事項を決定した。

「大学改革ビジョン2023」策定の基本方針

  1. 2025年(新計画中間年)が学園創立100周年に当たることを踏まえ、建学の精神の原点に立ち返るとともに、これからの100年に向けた計画とする。
  2. 大学改革ビジョン2017の評価結果を踏まえつつ、社会情勢や価値観の変化を見通した新たな課題を解決するための、学園の特長を進化させる重点分野・行動計画を設定する。
  3. 中教審答申や認証評価結果を踏まえるとともに、県などが掲げる地域の重点施策のうち、大学で対応する行動計画を設定する。
  4. 重要な項目については、成果指標として具体的な数値目標を掲げ、達成目標・目的を明確化し、教職員の取組意欲を高める行動計画とする。
  5. 計画期間の中間年で計画の見直しを行い、急激な環境変化や新たな課題に的確に対応できる仕組みとする。

 新計画の目標として次の5項目を掲げ、この目標に沿った重点事項・行動計画を設定することとした。

  1. 安定的な学生・園児の確保による法人経営の安定化と持続的発展
  2. 社会変化を見据え、社会のニーズを的確に捉えた人材育成
  3. 学生の多様なニーズに応える学習環境の実現
  4. 学生の特性・能力に応じた就職支援の充実
  5. 地域貢献力と国際力にあふれる学園

 上記の目標を踏まえ、大学改革に取り組む重点事項は、大学の永続化に向けて中・長期的な持続可能性を高めるもの、教育研究の機能強化と質的向上に資するもの及び前計画に引き続き新計画においても目標達成のために事業、組織及び機能を改革するものを中心として、次の5つの分野を設定した。

  1. 学園の持続的発展をめざして
  2. 社会変化と未来を見据えた人材育成
  3. 多様なニーズを満たす学生支援と就職支援
  4. 地域との共創とグローバル化の推進
  5. 学園運営組織の機能強化と経営の安定化

 大学改革の具体の実施に当たっては、重点事項の5分野において、厳選した30項目の行動計画を策定した。

大学改革の具体的取組

「大学改革ビジョン2023」の行動計画

 「大学改革ビジョン2023」における具体の行動計画の策定に当たっては、前項で述べた大学改革の基本方針及び目標として掲げた5項目を踏まえるとともに、上述した前計画の検証結果及び社会環境等の変化に適切な対応を図ることを目的として、重点事項の5分野において、各課題に対する厳選した30項目の具体の行動計画を策定した。

 各分野名と対応する目標及び行動計画は、次のとおりである。

重点分野1学園の持続的発展をめざして

目標①
「安定的な学生・園児の確保による法人経営の安定化と持続的発展」に対する具体の取組として、6つの行動計画を策定。

重点事項1四国大学ブランドの構築・発信

  • 01大学の魅力・強み・特長の明確化・強化による認知度向上
  • 02新たな大学広報戦略の展開

重点事項2学生募集の強化・入試制度の改善

  • 03多様な学生確保のための学生募集の強化
  • 04新しい時代に対応した入試制度の改善

重点事項3学園創立100周年記念事業の展開とサステナブル宣言に基づく取組

  • 05100周年記念事業による学園のブランド力・認知度向上と学外団体との連携
  • 06サステナブル宣言に基づくSDGsの取組とGX活動の推進

重点分野2社会変化と未来を見据えた人材育成

目標②
「社会変化を見据え、社会のニーズを的確に捉えた人材育成」に対する具体の取組として、9つの行動計画を策定。

重点事項1魅力ある教育組織等の編成

  • 07魅力ある教育研究分野の創設による大学院・大学・短大の学部・学科・コース等の再編

重点事項2教育・研究の機能強化と質保証

  • 08教育効果を高める教育課程改革と教育指導体制の充実
  • 09時代や社会のニーズに応える魅力ある教育プログラム・カリキュラムの開発
  • 10教育の質保証のための全学的推進
  • 11教育DXの推進による学びの質転換と学修支援

重点事項3大学院の教育研究の充実

  • 12魅力ある教育研究分野の創設による定員充足と就職支援

重点事項4研究ブランドの確立

  • 13学際融合研究所の活動の充実と情報発信
  • 14特色ある研究活動の推進と新たな知的財産の創出
  • 15地域の知の宝庫としての図書館機能の充実

重点分野3多様なニーズを満たす学生支援と就職支援

目標③
「学生の多様なニーズに応える学習環境の実現」
目標④
「学生の特性・能力に応じた就職支援の充実」に対する具体の取組として、3つの行動計画を策定。

重点事項1多様な学生ニーズへの支援による学生満足度の向上

  • 16多様な学生ニーズに応える環境整備
  • 17学生の修学支援、課外活動の支援・充実

重点事項2キャリア教育と就職支援の充実・改善

  • 18就業力育成に効果的なキャリア教育と学生の特性に応じた就職支援

重点分野4地域との共創とグローバル化の推進

目標⑤
「地域貢献力と国際力にあふれる学園」に対する具体の取組として、6つの行動計画を策定。

重点事項1地域貢献活動の新展開

  • 19先進的地域貢献活動の新展開
  • 20高大連携事業の新展開
  • 21人生100年時代の生涯学習プログラムの推進

重点事項2認定こども園の園児確保と教育・保育内容の充実・発展

  • 22地域に信頼される質の高い教育・保育力の充実

重点事項3新しい国際戦略プログラムの構築

  • 23外国人留学生の安定的な受入れと支援の充実
  • 24海外協定校等との多様な交流の推進と海外留学支援

重点分野5学園運営組織の機能強化と経営の安定化

すべての目標に係る取組を支える基盤として、6つの行動計画を策定。

重点事項1多様で柔軟な人事制度と職場環境改善

  • 25適正な人材確保と人材マネジメントによる組織力の強化
  • 26職場環境の改善による働き甲斐のある職場の実現

重点事項2学生・教職員に安心・快適・生きいきキャンパスの実現

  • 27安全・安心キャンパスの実現
  • 28スマートキャンパスの実現
  • 29ダイバーシティキャンパスの実現

重点事項3ガバナンスの確立と経営の安定化に資する取組

  • 30学校法人ガバナンスの確立と財政健全化による財政基盤の強化

大学改革の取組期間と達成目標

 「大学改革ビジョン2023」は、2023年4月から2028年3月までの5カ年計画として策定し、この期間を前期(2023年度~2025年度)と後期(2026年度~2027年度)に区分する。
 前期は、全ての行動計画で本学の特色や強みを伸ばすとともに、学生確保に焦点を当てた取組を重点的に行う。後期は、前期の成果を踏まえ、各計画の実効性を高めるとともに、必要に応じて行動計画の見直しを実施し、時代や社会の変化に対応した大学改革に取り組む。
 また、計画期間中の達成目標に、成果指標として「全学部学科等毎に入学定員充足率100%及び学生満足度80%以上の実現」を、活動指標として「四国大学サステナブル宣言に基づく全学的なSDGs活動の展開」を掲げた。

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